明王寺釈迦堂(香川) 【重文】
小豆島にある寺院建築です.

【明王寺釈迦堂】(HDR合成,撮影:2022年12月10日)
元は高宝寺という寺院の釈迦堂.瓦の銘に建立の経緯が書いてあって,大永2 (1522)年の着工で,天文2 (1533)年の竣工.和様が貴重で,禅宗様がちょっと入っている感じ.中にある禅宗様の厨子も附で重文です.
名称:明王寺釈迦堂(みょうおうじしゃかどう)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:香川県小豆郡小豆島町池田

【明王寺釈迦堂】(HDR合成,撮影:2022年12月10日)
元は高宝寺という寺院の釈迦堂.瓦の銘に建立の経緯が書いてあって,大永2 (1522)年の着工で,天文2 (1533)年の竣工.和様が貴重で,禅宗様がちょっと入っている感じ.中にある禅宗様の厨子も附で重文です.
名称:明王寺釈迦堂(みょうおうじしゃかどう)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:香川県小豆郡小豆島町池田
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テーマ : 歴史・文化にふれる旅
ジャンル : 旅行
三仏寺 #1(鳥取) 【国宝・史跡・名勝】
国宝の投入堂で知られる鳥取県三朝町にあるお寺.2回に分けて紹介します.

【三仏寺奥院(投入堂)】(HDR合成,撮影:2022年11月12日)
国内最古の懸造の建築.年輪年代法による調査で1098年頃に伐採した木が使われていることがわかっています.この調査に使われた古材は大正3年の解体修理で取り除いたものの一つで,これも含めた古材43点も附で国宝.流造の両側面に庇屋根と隅庇屋根が付く構造.向こう側に見える附属屋は愛染堂で,これも附で国宝です.
「三仏寺奥院(投入堂)」の写真はこちらにも → 「今年行けてよかったところ2022」

【三徳山】(HDR合成,撮影:2022年11月12日)
「三徳山」というのは三仏寺の山号だけど実際に山があって,この山全域が三仏寺の境内です.古くから修験の霊地で,史跡と名勝の両方の指定を受けています.投入堂以外にも重文の建築があります.
重文建築については別の記事にするとして,重文指定を受けていない古い建物を載せてみました.6棟が「三徳山三仏寺建造物群」として県指定の文化財(鳥取県の制度では「県指定保護文化財」).写真は観音堂で江戸前期の建立.奥に元結掛堂がちょこっと見えています.これも江戸前期.
名称:三仏寺奥院(投入堂)(さんぶつじおくのいん(なげいれどう))
文化財区分:国宝(近世以前/神社)
所在地:鳥取県東伯郡三朝町大字三徳
名称:三徳山(みとくさん)
文化財区分:名勝・史跡
所在地:鳥取県東伯郡三朝町

【三仏寺奥院(投入堂)】(HDR合成,撮影:2022年11月12日)
国内最古の懸造の建築.年輪年代法による調査で1098年頃に伐採した木が使われていることがわかっています.この調査に使われた古材は大正3年の解体修理で取り除いたものの一つで,これも含めた古材43点も附で国宝.流造の両側面に庇屋根と隅庇屋根が付く構造.向こう側に見える附属屋は愛染堂で,これも附で国宝です.
「三仏寺奥院(投入堂)」の写真はこちらにも → 「今年行けてよかったところ2022」

【三徳山】(HDR合成,撮影:2022年11月12日)
「三徳山」というのは三仏寺の山号だけど実際に山があって,この山全域が三仏寺の境内です.古くから修験の霊地で,史跡と名勝の両方の指定を受けています.投入堂以外にも重文の建築があります.
重文建築については別の記事にするとして,重文指定を受けていない古い建物を載せてみました.6棟が「三徳山三仏寺建造物群」として県指定の文化財(鳥取県の制度では「県指定保護文化財」).写真は観音堂で江戸前期の建立.奥に元結掛堂がちょこっと見えています.これも江戸前期.
名称:三仏寺奥院(投入堂)(さんぶつじおくのいん(なげいれどう))
文化財区分:国宝(近世以前/神社)
所在地:鳥取県東伯郡三朝町大字三徳
名称:三徳山(みとくさん)
文化財区分:名勝・史跡
所在地:鳥取県東伯郡三朝町
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建長寺 #1(神奈川) 【重文】
鎌倉の有名寺院.建長3 (1251)年に蘭渓道隆を開山として開かれた臨済宗建長寺派の大本山で,鎌倉五山の筆頭です.鎌倉時代の建物なんかは残っていないものの,文化財が多数あります.

【建長寺山門】(HDR合成,撮影:2022年11月19日)
境内の中心には山門,仏殿,法堂が南北に並んでいてどれも重文です.山門は安永4 (1775)年建立の三間一戸の二重門で,上層正面に軒唐破風が付いています.上層は二手先,下層は出組としているけど,三間の門としてはとても大きな門で,その大きさに格式の高さが表れているようです.下層は吹き放しになっているので,構造がよく見えます.

【建長寺仏殿】(HDR合成,撮影:2022年11月19日)
寛永5 (1628)年建立で,桁行三間,梁間三間に裳階が付いて巨大な禅宗様仏殿となっています.四手先の組み物を詰組にして軒下は賑やか.

【建長寺法堂】(HDR合成,撮影:2022年11月19日)
文政8 (1825)年の建立.これも規模の大きい禅宗様仏殿だけど,仏殿に比べると組物はシンプルで,禅宗様の様式にこだわらず建てられている点は江戸後期らしいところだと思います.
「建長寺 #2」に続く!
名称:建長寺山門(けんちょうじさんもん)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:神奈川県鎌倉市山ノ内
名称:建長寺仏殿(けんちょうじぶつでん)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:神奈川県鎌倉市山ノ内
名称:建長寺法堂(けんちょうじはっとう)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:神奈川県鎌倉市山ノ内

【建長寺山門】(HDR合成,撮影:2022年11月19日)
境内の中心には山門,仏殿,法堂が南北に並んでいてどれも重文です.山門は安永4 (1775)年建立の三間一戸の二重門で,上層正面に軒唐破風が付いています.上層は二手先,下層は出組としているけど,三間の門としてはとても大きな門で,その大きさに格式の高さが表れているようです.下層は吹き放しになっているので,構造がよく見えます.

【建長寺仏殿】(HDR合成,撮影:2022年11月19日)
寛永5 (1628)年建立で,桁行三間,梁間三間に裳階が付いて巨大な禅宗様仏殿となっています.四手先の組み物を詰組にして軒下は賑やか.

【建長寺法堂】(HDR合成,撮影:2022年11月19日)
文政8 (1825)年の建立.これも規模の大きい禅宗様仏殿だけど,仏殿に比べると組物はシンプルで,禅宗様の様式にこだわらず建てられている点は江戸後期らしいところだと思います.
「建長寺 #2」に続く!
名称:建長寺山門(けんちょうじさんもん)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:神奈川県鎌倉市山ノ内
名称:建長寺仏殿(けんちょうじぶつでん)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:神奈川県鎌倉市山ノ内
名称:建長寺法堂(けんちょうじはっとう)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:神奈川県鎌倉市山ノ内
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東大寺 #5(奈良) 【重文】
「東大寺 #4」の続き.国宝の「東大寺法華堂」(参照:東大寺 #3)まわりの重文建築について.「東大寺法華堂北門」と「東大寺法華堂経庫」はすでに載せているので(参照:東大寺 #1,東大寺 #3),その他2件.

【東大寺法華堂手水屋】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
国宝の法華堂の東側にある建物.建武2 (1335)年の建立.桁行七間,梁間四間の切妻の建物です.

【東大寺三昧堂(四月堂)】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
治安元 (1021)年創建という記録があるけど,現存するものは江戸時代のもの.化粧裏板に墨書があって延宝9 (1681)年の建立であることがわかっています.鎌倉期の古材も使われているそうです.三昧堂(四月堂)というのは旧暦四月に法華三昧会が行なわれたことに由来する名称です.
この近くにある「東大寺開山堂」は国宝.中の「木造良弁僧正坐像」も国宝.お堂は重源が正治2 (1200)年に建てたものをのちの建長2 (1250)年に改築したもので,重源創建の部分は現在の内陣の部分です.「東大寺南大門」(東大寺 #1)と同様に大仏様の貴重な建造物です.通常非公開で,12月16日の良弁忌の法要終了後に見ることができます.二月堂とかからも見えるけど,やっぱり内陣を見ないとなぁ.
※追記:「東大寺開山堂」の外観の写真はこちら → 「2022年10月奈良県の旅まとめ」
名称:
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町
名称:東大寺三昧堂(四月堂)(とうだいじさんまいどう(しがつどう))
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町

【東大寺法華堂手水屋】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
国宝の法華堂の東側にある建物.建武2 (1335)年の建立.桁行七間,梁間四間の切妻の建物です.

【東大寺三昧堂(四月堂)】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
治安元 (1021)年創建という記録があるけど,現存するものは江戸時代のもの.化粧裏板に墨書があって延宝9 (1681)年の建立であることがわかっています.鎌倉期の古材も使われているそうです.三昧堂(四月堂)というのは旧暦四月に法華三昧会が行なわれたことに由来する名称です.
この近くにある「東大寺開山堂」は国宝.中の「木造良弁僧正坐像」も国宝.お堂は重源が正治2 (1200)年に建てたものをのちの建長2 (1250)年に改築したもので,重源創建の部分は現在の内陣の部分です.「東大寺南大門」(東大寺 #1)と同様に大仏様の貴重な建造物です.通常非公開で,12月16日の良弁忌の法要終了後に見ることができます.二月堂とかからも見えるけど,やっぱり内陣を見ないとなぁ.
※追記:「東大寺開山堂」の外観の写真はこちら → 「2022年10月奈良県の旅まとめ」
名称:
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町
名称:東大寺三昧堂(四月堂)(とうだいじさんまいどう(しがつどう))
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町
テーマ : 歴史・文化にふれる旅
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東大寺 #4(奈良) 【重文】
「東大寺 #3」の続きです.国宝の「東大寺二月堂」(参照:東大寺 #3)周りの重文建築について.二月堂というとお水取り(修二会)が有名だけど,この行事に関連した建物があります.

【東大寺二月堂仏餉屋(御供所)】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
大仏殿裏の講堂跡付近から二月堂に向かって坂を上がって,すぐ右手に見える建物.鎌倉前期の築で,桁行五間,梁間二間の切妻の建物.大仏様木鼻が印象的な新和様の典型ともいえる建物です.修二会中に仏餉 (仏に供える米飯) を調理するところです.

【東大寺二月堂参籠所】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
文化庁のデータベースでは鎌倉後期とあるけど,実際にはもう少し新しい室町の建立です.桁行十間,梁間四間の切妻の建物.指定名称は参籠所だけど,参籠所は北側五間で間に一間の通路(細殿),南に四間の食堂という構造になっています.修二会に参加するお坊さん達(錬行衆)はここで合宿生活(参籠)をします.

【東大寺二月堂閼伽井屋(若狭井屋)】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
小さな建物だけど,鎌倉時代(13世紀初期)の古い建物です.お水取りを修二会の別称のように言ったりするけど,本当は修二会で行われる儀式の一つがお水取りです.お水取りではこの建物の中にある井戸から水を汲み上げて仏前にお供えします.この水は福井県小浜市の神宮寺(参照:神宮寺)から送られるということで,若狭井の名称があります.
「東大寺 #5」に続く!
名称:東大寺二月堂仏餉屋(御供所)(とうだいじにがつどうぶっしょうや(ごくうしょ))
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町
名称:東大寺二月堂参籠所(とうだいじにがつどうさんろうしょ)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町
名称:東大寺二月堂閼伽井屋(若狭井屋)(とうだいじにがつどうあかいや(わかさいや))
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町

【東大寺二月堂仏餉屋(御供所)】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
大仏殿裏の講堂跡付近から二月堂に向かって坂を上がって,すぐ右手に見える建物.鎌倉前期の築で,桁行五間,梁間二間の切妻の建物.大仏様木鼻が印象的な新和様の典型ともいえる建物です.修二会中に仏餉 (仏に供える米飯) を調理するところです.

【東大寺二月堂参籠所】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
文化庁のデータベースでは鎌倉後期とあるけど,実際にはもう少し新しい室町の建立です.桁行十間,梁間四間の切妻の建物.指定名称は参籠所だけど,参籠所は北側五間で間に一間の通路(細殿),南に四間の食堂という構造になっています.修二会に参加するお坊さん達(錬行衆)はここで合宿生活(参籠)をします.

【東大寺二月堂閼伽井屋(若狭井屋)】(HDR合成,撮影:2022年10月3日)
小さな建物だけど,鎌倉時代(13世紀初期)の古い建物です.お水取りを修二会の別称のように言ったりするけど,本当は修二会で行われる儀式の一つがお水取りです.お水取りではこの建物の中にある井戸から水を汲み上げて仏前にお供えします.この水は福井県小浜市の神宮寺(参照:神宮寺)から送られるということで,若狭井の名称があります.
「東大寺 #5」に続く!
名称:東大寺二月堂仏餉屋(御供所)(とうだいじにがつどうぶっしょうや(ごくうしょ))
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町
名称:東大寺二月堂参籠所(とうだいじにがつどうさんろうしょ)
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町
名称:東大寺二月堂閼伽井屋(若狭井屋)(とうだいじにがつどうあかいや(わかさいや))
文化財区分:重要文化財(近世以前/寺院)
所在地:奈良県奈良市雑司町
テーマ : 歴史・文化にふれる旅
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