法隆寺 #4 (奈良) 【国宝】

法隆寺 #3」の続き.残りの国宝建築について.

法隆寺東大門
【法隆寺東大門】(HDR)

西院伽藍の東の入口の門.見学時間外でも外側は見学できます.三間一戸の八脚門の形式で,妻の意匠は二重虹梁蟇股式で天平建築らしい古式です.もともとは大衆院の表門だったとする説があって,平安末頃に現在地に移築されました.



法隆寺東室
【法隆寺東室】(HDR)

法隆寺聖霊院」(国宝,参照:法隆寺 #3)の北に連なる建物.天平期の僧坊の遺構です.古い転用材が用いられていて,法隆寺創建頃のものもあるとか.桁行十二間の長い建物で,柱に桁を直接おいて,垂木は丸垂木として簡素.奥の方には舟肘木が見えますが,これは永和3 (1377)年の改造によるものです.



法隆寺食堂
【法隆寺食堂】(HDR)

これも天平建築.食堂としては現存最古で,国宝もこれが唯一.「新薬師寺本堂」(国宝,奈良県奈良市,参照:新薬師寺)のように食堂かなにかだったのを後に本堂とした例などがありますが.法隆寺のこれも平安初期頃に食堂に転用されたようですけど(とすると何をもって最古だか).ちなみに「しょくどう」ではなく「じきどう」です.字のとおり食事をするところですが,お寺では食事も修行です.

重文の細殿とならんで双堂をなした建築という点でも貴重.中が広い建物をつくるときに桁行方向を広げるのは比較的簡単ですが,梁間を広げると高さもあがって,木材もたくさん必要でいろいろ大変ってことで,2つを並べるってことを昔はよくやっていました.細殿の方は鎌倉期の再建ですが.棟や軒を反らせる改造を建てた後にしているので,天平期の雰囲気とはちょっと違ってそうです.鎌倉期の細殿建て替えのときに改造があったようです.



法隆寺綱封蔵
【法隆寺綱封蔵】(HDR)

これはちょっと新しく平安初期の築です.蔵2棟を吹き抜け部分をはさんで連結させた双倉の貴重な現存例.「正倉院正倉」(国宝,奈良県奈良市)も双倉とされるのですが,中央部も蔵にして,入口の場所をかえた点が本来の双倉とは異なります.中央吹抜け部分がある双倉としては現存唯一.吹抜け部分に戸が開くのが本来の双倉です.僧綱所が管理する倉ということで綱封蔵とよばれますが,12世紀に本来の綱封蔵が破損して,これが綱封蔵に転用されました.



名称:法隆寺東大門(ほうりゅうじとうだいもん)
文化財区分:国宝(近世以前/寺院)
所在地:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内

名称:法隆寺東室(ほうりゅうじひがしむろ)
文化財区分:国宝(近世以前/寺院)
所在地:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内

名称:法隆寺食堂(ほうりゅうじじきどう)
文化財区分:国宝(近世以前/寺院)
所在地:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内

名称:法隆寺綱封蔵(ほうりゅうじこうふうぞう)
文化財区分:国宝(近世以前/寺院)
所在地:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内



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法隆寺 #5」にたぶん続く.
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tag : 奈良 国宝 寺院 世界遺産

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タカシ☆TZR(ヤブキ タカシ)

Author:タカシ☆TZR(ヤブキ タカシ)
兵庫県出身,大学からは宮城.その後,横浜での勤務を経て現在は東京勤務で千葉県在住.愛機はYAMAHAのTZR250R.

国内の文化財の写真を適当に載せていきます.今のところ隔日ぐらいの更新にしてます.日本の美にこだわって近世以前のものを中心に.こんなタイトルのブログだけど,バイクで行ったところでないところの話もでてきます.

「たびねす」というサイトでナビゲーターやってます → 最新記事(2017年5月26日更新)

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